2021年5月16日(日)礼拝式次第と説教 「主の足跡」

2021年5月16日

日曜日の10時半からインスタグラムでのライブ配信(生中継)」をしています。
日曜日の午後からYouTube(ユーチューブ)で礼拝の録画映像が見られます。当面、ライブ配信と録画の掲載を継続いたします。それぞれ、見る方法が違いますので、お知らせ、礼拝欄の「礼拝の映像を見る方法」を参考にしてご覧ください。

礼拝 2021 年 5月 16日(日)
司式 役員
奏楽 河野 美和子

前 奏
招 詞    詩編68編20-21節
讃 美 歌   14-4節 〝たたえよ、王なるわれらの神を〟
交読詩     詩編93編1-5節
祈 祷
讃 美 歌    514-1節 〝美しい天と地の造り主〟
聖 書    ルカによる福音書24章44-53節(新約161頁)
説 教    『主の足跡』  伝道師 佐藤 倫子
讃 美 歌    460-1節 〝やさしき道しるべの〟
信仰告白   〝使徒信条〟
献 金
主の祈り
派遣の賛美  90-1節〝主よ、来たり、祝したまえ〟
祝 福

 

 

説教 2021年5月16日(日)
「主の足跡」   伝道師 佐藤 倫子
ルカによる福音書24章44-53節

■キリストの昇天
復活の主は大勢の人と40日の間、共に歩んでくださいました。長い時間をかけて、弟子たちの心を解きほぐしてくださいました。それによって彼らは、自分の行くべき道に進み行くことができたのでしょう。そして今、主は天に昇られます。ひとつの別れの時が来たのです。
しかし、キリストの昇天は、単なる別れではありません。永遠の別れでもありません。再びおいでになるという約束の時でもありました。

 

■働きを委ねる
イエスが弟子たちの元を離れるということ。それはそれまでのイエスの歩みや働きを、弟子たちに全て委ねるということでした。誰かに何かを委ねること、十全の信頼をすることは、実はとても難しいことなのかもしれません。委ねる方にも心配や気がかりがあります。また、委ねられる方にも自信もなく、途方に暮れることもあります。

「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイによる福音書28章19-20節)

マタイによる福音書は、キリストの昇天を記していません。むしろ、キリストはいつまでも共におられる存在として描かれています。しかし一方、ルカによる福音書は使徒言行録も含めて、複数回、キリストの昇天物語を記しています。一体ルカは昇天物語に何を見ていたのでしょう。
キリストの昇天によって、弟子たちはかつてのようにイエスを眼で見ることも、言葉を肉声で聞くこともできなくなりました。キリストの昇天は、その新たな現実の中で弟子たちが生きていかねばならなくなったことを示しています。キリストは確かに共にいてくださるが、弟子たちの働きは、イエスによる直接の指示なしに行っていくことになった、ということ。それは直接の弟子たちばかりでなく、その後の教会の現実そのものだったのです。

 

■安らかに
ところで、この世を去る時、わたしたちはさまざまな思いを抱きます。その中でも特に、安らかに死にたい。誰にも迷惑をかけないように死にたい。そういう願いを持つ人は多いのかもしれません。

「イエスは、そこから彼らをベタニアの辺りまで連れて行き、手を上げて祝福された。そして、祝福しながら彼らを離れ、天に上げられた」(ルカによる福音書24章50-51節)

40日間、弟子たちと共に過ごしてくださったイエスの思いは、果たして安らかだったのでしょうか。後は弟子たちに委ね、何の心配もなく彼らを祝福されたのでしょうか。あるいは、気がかりな弟子の一人くらいいたのかもしれません。それでも彼らを祝福し、認め、受け入れ、委ねてくださったのでしょう。
ある意味でわたしたちはいつでも見切り発車なのかもしれません。しかし、事柄が人を育てることもあります。失敗がたくさんのことを教えてくれたりもします。主はこのわたしたちを祝福し、祝福しつつ天に上げられたのです。新たな力を受ける心の備えをしつつ、その日を待ち望みたいのです。

 

■主の足跡
復活の主が昇天され、再びおいでになるその時までは、聖霊に導かれたわたしたちに働きが委ねられています。その時がいつまでなのか、わたしたちにはわかりません。しかしその時まで、主が命じられたことに忠実でありたいと願います。
そこで目指すべきは、地上におられた時の主の足跡。主が地上でなさったことが、すなわちわたしたちに求められ、委ねられた業なのです。わたしたちは聖霊に助けられなければ何もできませんが、その聖霊を与える約束があります。

主に委ねられた者として、主の足跡に従って参りましょう。

 

 

 

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