クリスマスの色

2016年12月19日

「その地方で羊飼いが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。
すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。天使は言った。『恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。』」聖書:ルカによる福音書2章8-10節

冬になると、落ち葉がおちて、クリスマスの季節になったのを感じます。
あるとき、落ち葉はきをしながら見ますと、それぞれに、いろんな姿で落ちてきています。どれも無傷の落ち葉はありません。生きている証拠だと思います。
この一年いろんなことがあったことと思いますが、それぞれに一年を振り返りながら、感謝と共に、祈りを献げるときです。
よくなかったと反省するようなこともありますが、主なる神がゆるしてくださり、再スタートを与えてくださることを信じていく必要があります。

冬に木が落ち葉を落とすのですが、常緑樹は緑のままで、葉っぱを落としません。
冬に葉を落とさないと緑色がはえるので、緑色はクリスマスの色の代表です。
緑色は、いつまでも続くものを意味します。信じる心も、祈る祈りも、いつまでも続くものです。過ぎ去っていく日々の中に生きていますが、祈りは続くのです。
神様こそ、いつまでもおられるお方なので、緑色は神様の永遠を示す色でもあります。神様がどこまでも私たちを心にかけていてくださる、その神様の思いを表した色が、緑色です。
自分のような者が、神様の心に大切にされている、と信じることがクリスマスの喜びです。羊飼いたちは、まさか自分たちのような者のところに、救い主の誕生が知らされるとは夢にも思っていませんでした。
自分のような者が、神様に大切に思われている、と聞いても、そうだ、私こそはそれにふさわしい、とは普通思いません。普通は、私なんか、と思ってしまったり、本当だろうか、と考えます。羊飼いたちも、神様の天使が近づいたときに、恐ろしくなりました。
でも「恐れることはない」と言われます。

「私はあなたを必要としている。私はあなたのために命を献げていも惜しくはない」と一人一人をかけがえのない存在として、みてくださるのです。クリスマスの色の代表のもうひとつは赤色で、犠牲を表します。イエス様は十字架に命を献げて救いの道を私たちに与えてくださったのです。イエス様の命の色、救いの命を分け与えてくださることを示す色が赤色です。
緑も赤も、神様を指し示している色ですが、それは、私たちのことを心にかけてくださっている、神様の愛の色ということです。

このクリスマスの時に、神様が、私たち一人一人を祝福してくださいますように祈ります。
緑色のように、いつまでも続く神様の思いの中に自分もいることを信じていきたい。そうして祈る心で相手のことを思いやる心に生かされるように、祝福を祈ります。
赤色のように、自分の命が、自分で作った命ではなく、大切に神様から分け与えられた命であることを信じていくことができるように祈り願います。神様が私たちのことを深い愛の心で染めてくださるように祝福を祈ります。
クリスマスの喜びが豊かにありますように。アーメン。     (牧師 願念 望)

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